ブログ・コサワ

日常の気づきと、真面目の向こう側の笑い。

「意識」って何かなー?

養老孟子『遺言。』を読んだ感想です。

 

全体的に、分かるような分からないような話でした。

とはいっても、ぼんやりとした話がうまくまとまっていて、こういう解釈の仕方もあるのかぁと納得させられる部分も多かったです。

また、時間をおいて読み返したい本です。

 

たぶん本題は「意識」っていうものの役割とか、バイアスとかそういう話だったのかなと思います。

もう当たり前すぎて、「意識」っていうものの存在を意識しなくなっている。でも、それをあえて意識すると、世の中についてこういう説明ができる。というようなお話なのかなと思いました。

「分かるような分からないような話」でしたので、何につけてもはっきりは言えないのですが。

 

意識があるから、「意味」「理解」「理論」とかいうものが存在する。こういった「意識の産物」が「文明」「文化」「都市」とかになる。

こう説明されると、確かにそうだなぁと思います。

そして、こういう意識の世界は秩序的である、とおっしゃっています。まあ「理論」なんて、その最たる物ですよね。いろんな物事に意味付けをして、秩序的に整理して、人工物を作り上げるのが、意識の仕事ってことでしょうか。

だた、そこで問題なのが、意味がないもの、秩序の列には属せないものの存在。そういう人間にとって都合の悪いものが、どうされるかというと、捨てられる。自然の中に放り出される。つまりは、環境破壊になる。そのように説明されていました。

自然なんて、自然なんだなと。いろいろ自分の身の回りで起こっていることを、無理に整理しようとしても、片づけ切れるわけないんだなぁと思いました。

そういう自然・事実・現実とかっていう「そのままの物事」と、「意識」って対立しちゃいがちなんですね。「自然」の反対は「人工」みたいなことですかね。

 

自然と共存て、どうしたらいいのでしょうか。発展することで、ゴミが減るとか、少ないエネルギーで車が動くとか、そういう風になるなら、いいんでしょうか。

分からないことを考えるきっかけになる本でした。

 

本は、もちろんもっと深いお話をされていたのですが、私の感想はこんな感じです。

 

 

養老孟子,『遺言。』,新潮文庫,2017

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